[岡崎栄一郎] 9月定例市議会 一般会計補正予算質疑

東芝家電製造(株)大阪工場跡地問題について

  @東芝西グラウンドを防災公園とすることに至った経緯について

  A土壌汚染について

  B東芝家電製造(株)大阪工場の跡地利用について

  Cまちづくり計画について

◎フジテック跡地計画について

  @土壌汚染について

  A交通渋滞について

  B地域住民との協議について


議案第67号平成19年度大阪府茨木市一般会計補正予算(第1号)質疑   〈岡崎〉

 大きな一点目、東芝家電製造(株)大阪工場が、来年3月いっぱいをもって閉鎖されることが報道され、特に周辺の商店からは「今でさえ大変なのに、東芝がなくなったら店を閉めなければならない」−こんな悲痛な声が寄せられています。企業が撤退することによって、地域経済の後退につながっていくことが危惧されます。東芝大阪工場が閉鎖・撤退されることに対し、どんな意見や要望が行政に対してあげられているのか、本市の見解も併せて、まず最初に答弁を求めます。

1つ目に、東芝西グラウンドを防災機能を有した防災公園として整備していくということですが、経過についてお示し下さい。

(答弁)梅田建設部長
 東芝家電製造大阪工場跡地の西側グラウンドを防災公園とすることに至った経過であるが、本年2月に発表された東芝大阪工場の閉鎖を受け、都市計画の観点からもマンション等の開発は避け、地域に有用な施設又は産業集積地となるよう申し入れを行っている。

 また地域の公園としては、地域の連合自治会からは地域の拠点としての公園、広場、避難場所として早期に移設する旨の要望がなされている。

今回グラウンド部分については、早期に売却する予定であるとの東芝の意向を踏まえ、隣接している西河原公園は既に、防災上の一時避難地となっており、当該地と一体な公園として整備することにより、半径2q圏内、約66,000人の広域避難地として、防災上の機能強化が図られ、本市の東部地域の防災拠点となるよう検討を進めてきたものである。

 整備手法としては、国の補助制度を活用した、「防災公園街区整備事業」として検討しているところである。

 

 2つ目に、土壌汚染の問題についてであります。防災公園として整備される東芝西グラウンドの土壌汚染の除去は、どこが責任を持って行うのか。除去後きちんとした対策がなされるのか。答弁を求めます。東芝大阪工場が撤去されたあとの、土壌汚染が心配されます。最善の努力が払われることを強く求めますが、答弁を求めます。

(答弁)赤土産業環境部長
東芝西グラウンドの土壌汚染についてであるが、東芝家電製造から大阪工場西側のグラウンドにおける産業廃棄物による汚染が自主共済において確認されたため、汚染物を掘削除去し、正常土による埋め戻しを行うとの報告を7月に受けている。なお、産業廃棄物を含む埋設土壌及び下層部分以外の敷地については、土壌汚染は確認されておらず、地下水汚染も確認されていない。本市としては、産業廃棄物の指導権限を有する大阪府と連携を図り、周辺環境への影響に配慮し、適正に処理されるよう法・条例に基づく指導・監視に努めている。また東芝家電大阪工場についても、工場全敷地について土壌汚染状況調査を行う予定であるという風に聞いている。

 

 3つ目に、3月末で閉鎖されます東芝大阪工場の跡地は、どういう施設等に利用されるのか。計画などがあればお示し下さい。本市として、どんな土地利用が望ましいのか、街づくりの観点から見解をお示し下さい。

(答弁)杉浦都市整備部長
 東芝家電製造大阪工場跡地利用について、どういう街づくりの計画を持っているかとのことであるが、工場閉鎖後の跡地利用については、現時点では具体の計画があるとは把握していないが、市としては総合計画での「産業ゾーン」の位置づけや、都市計画で工業系土地計画を誘導する工業地域に用途地域を指定していることなどから、引き続き工業系の土地利用を望むものである。しかし、企業の保有する土地であるので、その利用については法で定められた制限の中で、企業において計画され、開発協議が進められることになるものである。

 

 大きな二点目、フジテックの跡地問題について、お尋ねいたします。
1つ目に、土壌汚染についてであります。汚染された土壌は、除去され新しい土と入れ替えたと聞いています。入れ替えたあとに、測定はなされたのかどうか。なされていないのなら、なぜ行われないのか、答弁を求めます。

(答弁)赤土産業環境部長
フジテック跡地の土壌汚染についてであるが、フジテックにおいて判明した土壌汚染については、土壌汚染対策法に基づき処置が行われており、汚染が確認された土壌はすべて掘削除去され、正常土であることを検査で確認された山砂で埋め戻しが行われている。なお工事期間中適正に掘削・除去されたことを確認している。

 

 2つ目に、交通渋滞の問題についてであります。フジテックの跡地に486戸のマンションが建設されようとしています。その周辺には、アービング茨木、ネバーランド茨木リラシアがあり、朝夕の時間帯はかなり渋滞している箇所でもあります。道路整備が十分でない中、建設工事が始まれば工事車両などの出入りで渋滞が起こることは避けられません。マンションができれば、入居者の車両の出入り口がネバーランド茨木リラシアの入居者の出入り口と向かい合わせになり、さらなる交通渋滞をまねくことになると考えますが、どういった対策を講じようとしているのか答弁を求めます。

(答弁)梅田建設部長
 フジテック周辺の交通渋滞についてであるが、市道=庄・中央線と府道=総持寺停車場線がT字に交わる総持寺交番前交差点においては、朝・夕の渋滞が常態化している。今年6月に、交通量調査を実施したところ、国道171号線から阪急総持寺駅方面への直進車両台数が1日あたり2,116台、国道171号から阪急茨木駅方面への右折車両台数が1日あたり4,639台、阪急総持寺駅から国道171方面への直進車両台数が1日あたり2,245台、阪急茨木駅から国道171方面への左折車両台数が1日あたり4,699台、1日の合計車両台数が1万台以上の交通量の結果となっている。この渋滞対策として、今年度においては、フジテックの移転に伴い交通渋滞の緩和とともに、歩行者の安全を確保するために府道から市道への右折レーンの設置を含めた交差点改良の測量設定を実施しているところである。今後は、大阪府や警察などと協議を進めながら、またフジテック跡地の開発業者やフジテックの協力を得ながら、交差点改良を実施していきたいと考えている。

 

 3つ目に、先月長谷工コーポレーションより周辺住民に対して、説明会があったと聞いています。
案内はどの範囲まで配布されたのか、地域住民の意見や要望に十分応えた対応がなされたのかどうか、地域住民が納得できるまで協議を重ねることを求めるものですが、答弁を求めます。

(答弁)杉浦都市整備部長
フジテック跡地マンションの地域住民との協議についてであるが、フジテック跡地開発については、共同住宅10階から14階で戸数486戸と店舗6区画の計画となっており、中高層指導要綱に該当している。近隣住民への説明については、本市中高層建築物の建築に関わる紛争の防止、および調整に関する指導要綱に基づき、建築主が直接説明するように定めている。今回8月22日に実施の第1回説明会の案内書の配布範囲については、指導要綱の定めいる計画建築物の高さの範囲と建築物の2倍の範囲内で、冬至日の午前8時から午後4時の日陰が生じる範囲である。その説明会の中で関係住民の方々からいただいた質疑・要望等について対応を検討していくと聞いている。